安全衛生監査の際、「環境への取り組みについて意見を」と求められることがあります。現在、環境分野で最大のトピックの一つと言えばPFASです。「永遠の化学物質」とも呼ばれるPFASは、環境汚染としての側面が強調されがちですが、実は現場で働く皆さんの労働衛生に直結する問題を含んでいます。
なぜPFASが「労働衛生」の問題なのか?
PFASは、その優れた撥水・撥油性、耐熱性から、半導体製造、金属メッキ、消火剤、撥水加工など、多岐にわたる産業現場で使用されてきました。しかし、近年の蓄積性と健康影響: 体内に取り込まれると排出されにくく、長期的な暴露による健康被害(発がん性や免疫系への影響など)が懸念されています。製造工程での蒸気の吸引や、皮膚からの吸収など、作業者が直接触れる機会がある場合、それは立派な「職業病リスク」となります。
「環境への取り組み」を、CSR(企業の社会的責任)という枠組みだけでなく、一歩踏み込んで「自分たちの健康を守るための労働衛生」として捉え直す。そんな気づきを共有することが、これからの安全衛生監査には求められているのではないでしょうか。